平成29年度の事業計画

 

 本県の内水面漁業は漁業生産のみならず、県民に安らぎと潤いをもたらす遊漁をはじめとする健全なリクレーションの場として、多面的に利用されている。
 しかしながら、内水面を取り巻く環境は、相次いで施行される河川工事や産業排水の流入等による漁場の荒廃、カワウやブラックバス等外来魚による漁業被害、各種利水施設の過剰な取水による流量の著しい減少、漁業関係者の高齢化、組合員や遊漁者の減少など依然として厳しい状況下に置かれている。

 そのような中、平成29年度事業の実施に当たっては、平成26年6月に施行した「内水面漁業の振興に関する法律」を、大きなよりどころとして、自然や生態系と調和した河川整備などの漁場環境の再生、増殖の推進や特定外来生物・カワウ等の被害防止等による内水面水産資源の回復、内水面漁協の健全な経営のための指導や人材育成に積極的に取り組む。


1 指導事業

(1) 教育情報事業

 本会に属する会員などの知識、資質の向上を図るとともに漁業後継者の育成に向けて各種研修会、講習会を開催する。
 また、本会や会員の業務等を広報するため、年1回機関紙(新潟県内水面漁連だより)を発行するとともにホームページを定期的に改訂し、新しい情報を提供する。

(2) 漁場環境保全事業
 ① 河川懇談会の開催

 国土交通省北陸地方整備局、新潟県との河川懇談会を開催し、内水面漁業への理解を求めるとともに工事被害の未然防止、多自然河川づくりの推進、魚道の整備、維持流量の確保、水質汚濁防止等、漁場環境の保全を推進する。

 ② その他の漁場環境保全

 ダム、河川工作物の設置や工事による被害、汚濁水の流入による漁場環境の悪化を未然に防止するため、関係機関と協議、指導する。

(3) 生態系保全に係る実践活動事業

 生態系保全に係る研修会を開催するとともに、地域住民や内水面利用者に対して、「外来魚の再放流禁止」などの指導や内水面漁業制度等に関する知識の啓発、並びに釣り教室の開催による遊漁者へのマナー指導、情報提供など生態系保全に係る実践活動を行う。

(4) 遊漁対策事業
 ① 渓流魚に関する懇談会の開催

 渓流釣り団体との懇談会に関する懇談会の開催を通じて漁協と遊漁団体との交流を促進し、川の有効利用を図る。

 ② 遊漁者監視指導事業

 渓流釣りのマナー向上と密漁防止を目的に、漁場進入道路等で一斉監視・指導を実施する。

 

2 淡水魚増殖事業

 河川・湖沼における水産資源の維持増大を図るため、県の助成を受け淡水魚の増殖事業を実施する。

(1) 淡水魚放流事業

   種苗生産漁協、県内外の種苗生産業者から健苗を入手し、下記の数量を県内河川湖沼に放流する。

          ア  ユ          17,540㎏
      コ  イ   4,330㎏
      フ  ナ   4,290㎏
      ニジマス   2,030㎏
      ウナギ   200㎏
      イワナ   498,800尾
      ヤマメ   591,100尾
      カジカ   195,900尾
      サクラマス              1,469,300尾
      モクズガニ   500㎏

(2) 稚アユ採捕放流事業

   寺泊野積地先の大河津分水路河口で稚アユを魚沼漁協組合員の協力を得て採捕し、県内河川に放流する。
         採捕放流計画(希望数量)   1,380㎏

(3) アユ中間育成事業

   (公社)県水産振興協会から1,880千尾の元種苗を購入、下記の10組合で約12.15トンを生産し、放流する。

  大川漁協 90,000尾  
  三面川鮭産漁協 200,000尾  
  荒川漁協 150,000尾  
  阿賀野川漁連 150,000尾  
  阿賀野川漁協 40,000尾  
  加茂川漁協 50,000尾  
  五十嵐川漁協 150,000尾  
  魚沼漁協 700,000尾  
  中魚沼漁協 150,000尾  
  糸魚川内水面漁協 200,000尾  

  合   計 1,880,000尾
 (内0.5gサイズ150,000尾)
 

(4) 外来魚等被害緊急対策事業及び広域連携カワウ・外来魚被害管理対策事業

 内水面における水産資源の保護、回復及び内水面漁業の秩序を保持するため、県及び全国内水面漁連の助成

を受け、長岡技術科学大学及び新潟県内水面水産試験場に指導を得て、ブラックバス等外来害魚駆除及びカワウ駆除・飛来調査を実施する。
   ① 駆除予定水域と関係漁協

     三面川                       三面川鮭産漁協

     福島潟、新井郷川、

     新発田川放水路                 福島潟・新井郷川漁協

     阿賀野川、小阿賀野川             阿賀野川漁協

     信濃川下流                    信濃川漁協

     加茂川、下条川(下条ダム湖含む)       加茂川漁協

     刈谷田川(刈谷田川ダム湖含む)        刈谷田川漁協

     信濃川中流(五辺の池含む)                          魚沼漁協

     奥只見ダム湖                                                  魚沼漁協(全内補助) 

   

 ② カワウ駆除及び飛来調査等

 被害状況調査、有害鳥獣繁殖抑制・駆除、被害防止対策(全内漁連補助)及び飛来調査(県補助)を、次のとおり

実施する。なお、カワウ被害の算定の基礎となる飛来調査及びドローンを活用した被害防止対策について、専門家の指導・助言を受けて実施する。

                                  

漁 協 名

被害状況等調査

有害鳥獣繁殖抑制・駆除

被害防止対策

飛来調査

三面川鮭産

阿賀野川

東蒲原郡

五十嵐川

刈谷田川

魚  沼

中 魚 沼

 

3 県内共通遊漁証発行事業

 遊漁者の利便性を目的に漁業協同組合、釣具店等の協力で「アユ・サクラマス・モクズガニを除く全魚種」と「コイ・フナ」の県内共通遊漁券を発行する。
 また「遊漁のしおり」を発行し、本県における内水面漁業制度と遊漁に関する情報提供を行い遊漁者への啓発指導を実施する。
 なお、発行に伴う遊漁料金は発行経費等を差し引き、過去2ヵ年間のアユ、サクラマス、モクズガニを除く放流実績に基づき各漁協に配分する。